バルカンフレキシパスについて

ロシアより脱出した私はトルコに入国。

カッパドキアやらブルーモスクやら日本人が好んでいきそうな、いわゆる「観光ルート」を満喫していた。イスタンブールでぼったくりバーに引っ掛けられ逃げた話はまた後程することにしよう。いや。しないべきであろうか、論理に反する話でないわけではない。兎に角、日本人はトルコに注意するべし、ヘラヘラと薄笑いで相手を信用することなかれ、是、日本国内でも同じこと。

というわけで不快な思いをした状態のままぷりぷりと歩いてシルケジ駅へ行く。ホテルから歩いて5分くらいのところにあった。オリエント急行の終着点やらなんやらで有名らしい。なお、博物館の入り口は見つからず。

そこで前より狙っていたお得切符、バルカンフレキシパスを購入。

 

結論を言うと損をした。

 

さてバルカンフレキシパスとは何だろうなという方もいると思うので説明をしよう。

一言で言うならば、バルカン半島内の列車で使える乗り放題パス。ユーレイルパスのバルカン版だ。そう、フリー切符である。

購入方法はネット(なお割高)、現地の駅がある。

チケットは1等、2等が存在する。勿論1等の方が高い、前述のネットでの購入方法では1等のみの販売だそうだ、確認はしていない。

売国は加盟国、とはいえ電車がない国もあるので国際列車が存在する国のみとなっている。通常日本人が訪れるのはトルコだろうか、ギリシャも候補になるだろう。

なお、恥ずかしながら後ほど知ったのは有効期間不明だが期間限定でイタリアーギリシャ間のフェリーにも使用可能らしい。そんなことを知らぬ阿呆な少年はイタリアからアルバニアへのチケットを最安値だと踏んで購入することになる。なお、アルバニアには電車は一切存在しない!

 

トルコからブルガリアへ入り、セルビアを経由し、チトーに思いを馳せながらクロアチアまで行く。

私の本来の計画はこうだった。

最大の問題点はセルビアにて。

セルビアが一切電車ない!!!

存在はするのだが貨物のみの営業で人員輸送はしていないという事。理由はおそらく万博、共産時代の遅れた交通では示しがつかん!我が国は新しくなったのだ!ヨーロッパの一員だ!とでも言いたいのだろう、大急ぎで中華製の電車を購入し、導入しようとしている。ボーゼンと立ち尽くす私の前を通る共産時代の電車。

塗装の禿げた車体が錆にまみれ、もはや元からそのようなデザインだったように見える。

結論、我、トルコからブルガリアへの切符を割高で購入せり。